アンテナの安定性(C/N比)を増やすには

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久しぶりの更新となります。今日はアンテナの安定性を増やす方法について。その中でも大きな要素となっているC/N比について紹介したいと思います。

アンテナの受信の安定性について

テレビを見る際にノイズだらけになっている、ちらつきがひどい、そもそも映らないといったトラブルにみまわれることは少なくないと思います。
特に、テレビを家電量販店の人が設置しにくるタイプは人にやってもらうのでいいですが、テレビチューナーを自分で設置する。また録画サーバーを作るといった場合、アンテナの受信レベルについて自分自身で調整しないといけません。
今回は主に「安定性」について着目したいと思います。この記事を読んでいる方の前提条件として

  • アンテナ線の接続はできた
  • アンテナの受信レベルが0ではない。(低くてもとりあえず0ではない)
  • 機器の電源は全てオンにできている

という前提でお願いします。例えばアンテナの向きがそもそもおかしくて受信がそもそもできていないといった部分はこの記事では紹介していません。

C/N比とは

 
 
まずC/N比について紹介します。アンテナがテレビの放送を受信する際に必ずノイズが入ります。問題はこのノイズが小さければ問題はないのですが大きすぎると放送の部分が正しく取り出せなくなってしまいます。
この差が大きければ放送は快適に受信することができ、差が小さいと正常に受信することができなくなります。
このC/N比が小さくなってしまう原因は1つだけではなく複数あります。そのため、これをすれば必ず正常になるといった保証はできません。情報に応じて対処する必要があります。

C/N比が低く(受信レベルが低く)正常に受信できていない

まず第1の例として、C/N比が低く、なおかつ受信レベルも低い場合です。画面は真っ暗でそもそも映っていなかったり断片的にしか見えていない状況です。
この場合、アンテナの電波を分配しすぎて電波が弱くなってしまっているパターンが考えられます。

対処方法としてはブースターを設置して電波を強くするという方法です。ブースターの特徴としては単純に電波を強くする特性があります。そのため、単純に受信レベルを上げることができ、受信レベルの向上が見込めます。
ここでの注意点としては、単純に電波が弱くなっている場合にブースターが有用であるということです。例えば、ノイズが本当に入りまくってて電波は弱くないのにノイズがひどい場合など、アンテナの設置の問題が原因の場合はこの方法は有用ではありません。

受信はできているのにC/N比が低い場合

今度はちょっと逆のパターンです。C/N比が低いが受信自体はできている場合です。テレビでは確認できない場合が高いです。
tvtestといった録画サーバーを立てている人は受信レベルを確認してみてください。C/N比は低いがデータの受信はできている。ただエラー数が相当多いというパターンです。
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これは正常なパターンですが、このトラブルに当てはまっている人は右のD、Eのエラー数が増加していると思います。
これは逆にC/N比は正常だが電波が強すぎるあまり、上限を超えてしまっているパターンが考えられます。
例えば、上限が100として、C120/N80としましょう。単純に計算するとC/N比は120/80ですが、上限が100なのでチューナー側はC100/N80と受け取ってしまい、C/N比は結果的に20しか得られていないというパターンです。
もしこちらのパターンの場合、ブースターを設置するとかえって結果が悪くなってしまいます。この場合、ブースターとは真逆の効果になるアッテネータというものを設置すると改善する可能性があります。

アッテネータには数値があり、3dB,6dB,10dBなどあります。適切な数値がわからない場合は6dBを購入することをおすすめします。

それでも解決しない場合

根本的に電波の状態が悪いことが考えられます。例えばアンテナの設置ミスだったり、アンテナが倒れている。室内にアンテナを設置しているような方の場合だと、カーテンや窓ガラスがあるだけで電波が邪魔されます。
またはアンテナのケーブル自体にノイズが入っているようなパターン。細いケーブルは取り回しが楽ですがノイズの影響を受けやすいという欠点もあります。特に長いケーブルを使用している方もノイズの影響を受けやすいといえます。その場合はケーブルの交換をおすすめします。

まとめ

大体の人はブースターの設置、またはアッテネータの設置で解決する場合が多いと思います。それ以外の場合は素直に工事の人を呼んだ方が楽なケースの方が多いと思います。