ロシア語というのは日本語みたいに奥深く面白いものでして、格変化(曲用)のために単語をどこにおいても基本的に意味が通じます。
これは詩とかを作る際に大活躍します。ロシア語の詩にも幾つか表現の仕方があります。
ですが他の言語と比べると少し使い方が難しいようで…ある程度精通してないとうまく使うことができないんですね
まあ、詩だけでなく普通の文章でもある表現方法の「レーマ」というものについて考えていきたいと思います。
当記事はある程度ロシア語ができることを前提に書いています。私自身怪しいですが…
当記事は検証中です。間違っている内容があるかもしれません。他の記事と比較するのをおすすめします。
レーマとは
簡単にいえばその文のテーマです。文章とか大きなまとまりではなく、文の、ある程度小さな単位でのテーマというのがポイントとなります。
先ほど言いましたように、ロシア語では順序をある程度変えても意味が通じます。しかしごちゃまぜにしてもいいというわけではありません。
(当然ですが、前置詞にかかる単語が適当なところにいかれては困ります。意味を強めるжеは強める単語の後ろにきます。決して文章の最初に来ることはありません。)
そして、中心に言いたいことを後ろに倒置する。ある程度ロシア語ができる方ならご存知でしょう。これがレーマです。
例文
例えば「私は夜にお店へ出かけました。」というのを露文にしてみましょう。
1.) Я пошёл в магазин ночью. 私は夜にお店へでかけた。
2.) Я пошёл ночью в магазин. 私はお店へ夜でかけた。
3.) пошёл ночью в магазин Я. 夜にお店へでかけたのは私だ
もちろん使っている単語、形はすべて同じです。倒置するだけでニュアンスが大きく変わってくるのです。
ですが、口頭で話す時の自然な形は決まっているというところに注意してください。
口頭で話すときの自然な形は1番目です。3番目の言い方をするときっとロシア人の方はびっくりされるでしょう。威圧な感じがしますので
このレーマというのは文語での用法であり、倒置することによって表現豊かになり、作者が読者に一番言いたいことを感じることができるのです。
不知のテーマを明確にする
さて、少し話題を変えて口頭でのレーマについて触れてみます。
口頭でもレーマみたいなものはあります。基本的に”その情報がまだ知られていなくて、その情報を伝える際にそれを後ろへ倒置する”というものです。
自己紹介の文を思い出してみましょう。
私はサーニャです(私はサーニャと呼ばれています)。は Меня завут Саня.となります。
伝えたいこと、この場合は名前です。そして名前は最後に倒置されるのが一般的です。
もちろん最初に持って行っても伝わります。が、私は見たことがありません。
口頭語でのレーマは文語より複雑になることは普通ありません。はやりわかりやすく簡単な文を好みます。
日本語で文法がぐちゃぐちゃな話され方されると違和感を感じたり解釈に時間がかかったりするでしょう。ロシア人だって同じように面倒な倒置は嫌います。
まとめ
そもそもレーマなんて意識しなくていいのです。会話してると自然に出るでしょうし、聞いたり読んだりしても単語の意味さえわかれば自然に頭に入ります。
基本的な文法とは若干離れたところがあるので違和感が大きいんですよね
あとは機会は少ないとは思いますが、物語を作るときなんかは意識してみると面白いかもしれません。