一票の格差は本当に格差なのか

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某議員が駄々こねて最高裁に告訴した「1票の格差」というものですが、これは本当に格差なのか私なりに考えてみました。

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投票の意味は代表者を選ぶこと

日本は間接民主制です。これは国民全員が1つのことを議論しては費用も時間も手間もかかる。そのため、地方から代表者を選び出し、その人が代表になって賛成か反対かを決めるというものです。
当然、地方によって人口は違います。そのため、地域が多いところでは代表者の数を増やすなどしてある程度の調整はしています。
しかし、1人の代表者に対する有権者というのはすべての地方でぴったりにすることなど不可能です。どうしても(投票数だけからすれば)とある地方は少ない票でよくて、とある地方はたくさん票がないといけないなんてことになります。
この某議員の主張は、その代表者に対する有権者の差が多いということです。

格差をぴったりにすることなんて不可能

学校の学級委員ぎめじゃないので、1人に対する票をぴったりにするなんて不可能です。元に東京の人口は1000万人超え、それに対して一番少ない島根は70万人ぐらいです。つまり島根が1人なら東京は18人ぐらいでしょうか。
いや、これでも島根は70万人だけど東京だと72万人ですね。
他にも様々な地方があります。ピッタリなんて確実に無理。格差をなくすことなんて不可能なのです。

考え方は地域性によって変わる

地域によって考え方はことなります。国内なので大きな差はないですが、極端な話をすればドイツとロシアは近くですが、宗教はキリスト教とロシア正教と異なります。考え方も似てはいても異なります。
地域によって考え方が違うので、自民党を支持するのか民主党を支持するのかという差だって出てきます。
その状態で、地域を合わせてしまうということはかなり問題になるのではないかと私は思います。
それで代表者に対する有権者の差は縮まっても考え方の差でぐちゃぐちゃになるのではと私は思います。

解決しない問題

さて、最高裁はこのような1票の格差にたいして違憲判決をしました。しかし、違憲判決が出たところでどうなるのでしょうか。どうにもなりません。
一応、差は縮めるようにとなりましたが、どこまで縮めればいいのかも謎ですし、それで投票区をグチャグチャに区切るのもおかしな話です。
人間の社会にはどうしようにもない問題が出るのは必然なこと。ほっとけばいいのじゃないかと私は思います。