アベノミクスは本当に成功しているのか?

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安部総理が総理大臣に着任してから始まった経済政策「アベノミクス」
効果はあったようですが、それは成功と言うことができるのでしょうか
私なりの見解です。

株価の上昇

アベノミクスが始まってから株価は強い力で上昇していっています。
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これは業績が良くなったから株価が上がったのでしょうか?いえ、違います。
アベノミクスが始まってから年金を運営している期間であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が活発に活動し始めたのです。
今までも活用はあったのですが、年金を収めている人のお金であることから、安全な金融商品にばかり手を出していました。
しかし、アベノミクスが始まってから、一般の株にも手を出すようになり、さらにそれを持ち越すことで株価を上昇、維持しているのです。
また、日経平均先物でも年金を使用することにより半ば強制的に上昇させています。
この事実をしって、「人のお金で何をしているんだ」という方もかなりいます。
しかしGPIFの運用実績は安定しており、例年成功しています。
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たったの1%台か、と思う方も居ると思います。しかし日本国民の年金積立の内の1%って何円でしょうか。
答えは平成24年度の1.45%だと112,222億円。つまり約11兆円もあるのです。

中小企業のメリット

実はここに問題があります。
アベノミクス効果により、輸出企業に有利な円安が進んでいっています。
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始まる前の100円が今では110円まで上がっています。これはどういう効果があるのでしょうか
例えば、海外から100万ドル分の部品を輸入すると、日本円では前までは1億円だったものが今では1.1億円していることになります。
逆に、日本で1億円の売上のものを海外へ輸出すると、前までは100万ドルだったものが90万9000ドルです。
円安とは輸入に厳しく輸出に嬉しい状態なのです。
私の考えですが、輸出する企業はほとんど大企業。
逆に、中小企業のような部品を輸入して組み立てることがメインな工場では部品代が上がり悲鳴を出すことになるのです。
円安になれば嬉しい中小企業はほとんど無いと思います。
つまりメリットはほぼ皆無でしょう

一般消費者のメリット

ここにも問題があります。
「給料が上昇する」という考えのアベノミクスですが、給料というのは会社の業績がよくなってから少しずつ上がるものなのです。
というより、流れ的に給料アップが流れの最後の方にあるものです。
消費税が5%から8%になったことから更に物価が3%も上昇しています。
さらに円安により輸入品の値段が10%も上昇しています。
さて、給料は前よりも13%も上がったでしょうか。そんな企業ないと思います。
それどころかまた消費税が10%に上昇するそうじゃないですか。この状況で消費税を上げるのはさすがに狂っているとしか考えられません。
ただ、某経済関係のサイトによると、消費税を10%に上げるのはほぼ決まっているそうで、その理由は「安部総理のメンツのため」というよくわからない理由となっています。

私の考え

アベノミクスは完全には成功とはいえませんが、経済をよくするための流れとしては正しいと言えます。
しかし、あまりにも展開が早すぎて物価の上昇に給料が追い付いていない。
それどころか大企業のみが嬉しい状態で中小企業にとっては厳しい。
就職している人の割合的には中小企業の方が圧倒的に上なので、大半の人は苦しい思いをしていることでしょう。