キャリアと格安SIM。賢い選び方と豆知識

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最近噂になっている格安SIM、月額300円〜から携帯回線が契約できるということもあり人気ですよね。しかし実際にお得なのかは別の話、実際に計算しないとわからないです

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キャリアと格安SIMの利点と欠点

まずキャリアと格安SIMの利点・欠点について知っておくべきです。これには割と大きな違いがあり、利用者によって考え方が変わります。双方の比較をしてみましょう。

キャリア 格安SIM
料金プラン 複雑 シンプル
携帯本体 キャリアで分割/一括
持ち込み契約
基本持ち込み契約
分割が組めるところも一部あり
通信量 1GB〜30GB 500MB〜50GB
通信の速さ 基本20MBpsは出る 会社によって大きく差あり
契約 窓口/インターネット 基本的にインターネット
違約金 2年縛りが基本 一部あるところもある

基本的にキャリアの方がスピードが速いです。格安SIMの会社はキャリアの回線を借りて運用しています。そりゃ、親回線のキャリアの方が速くて当然ですよね。
通信量についてはキャリアも格安SIMも幅広くプランがあります。20GBとか大容量になると話は別ですが、3GBとかのプランだと格安SIMの方が安い傾向にあります。
料金プランについてが一番大きいところだと思います。キャリアは非常に複雑。ネットの使い放題プランだけで最低3つの同時加入が必須となります(基本料+カケホ+定額利用)。それに対して格安SIMはどれぐらい使用するかを選べばそれで料金が確定します。とてもわかりやすい。
携帯本体の購入方法については、キャリアは分割購入が基本です。それに対して格安SIMは一括購入または持込契約が基本となります。最近は分割で購入することもできるところも出てきてるみたいですね。

キャリアは施策が豊富

キャリアはキャッシュバックや割引等の施策が豊富です。よく言えばお得に契約しやすい。悪く言えば料金プランが複雑になりやすい。
また、契約ショップ次第でその施策も大きく異なります。つまり人によってお得度が変わるのでちょっと不公平な面もあると思います。
格安SIMも施策をしているところは一部ありますが、数万円の案件はさすがにないです。料金面というより容量アップとかのキャンペーンが多いですかね。よく言えば単純明快、悪く言えば料金表から安くなることはあまりないです。

先日、iPhoneを某キャリアで契約してきた私の例

さて、先日iPhone7を購入してきたのですが、個人的にはお得に契約できたので紹介します。キャッシュバックとして60,000円分貰っていますが、月々の支払いに割り当てて-2,500円/月の割引にしています。

本体代 90,720円(24回払) 3,780円
月月割 -2,850円(24回分) -2,850円
本体下取り -900円(24回分) -900円
キャンペーン -60,000円(24分割) -2500円
* 本体分 * 小計 -2,470円
通信基本料 300円 300円
カケホ 1700円 1,700円
20GBプラン 6,000円 6,000円
学割 -540円 -540円
 * 通信量 * 小計 7,460円
合計 4,990円

さて、まずキャリアの施策が60,000円分のキャッシュバック。商品券または月々の割引に充てるどちらでもOKだったので月々の割引に当てました。ここがキャリアの最大のメリットです。施策が多いため、キャリアのサイトの料金表シミュレータはあてになりません。
さて、これを格安SIMの場合でシミュレートしてみましょう。ここでは割と歴史が長いのと、キャリアみたいなウランが多いiijmioを使っています。もしかしたら別の会社の方が安いかもしれないのであくまで一例でみてください。

本体代*1 90,720円 3,700円
* 通信量 *
カケホ 648円
SIM月額使用料 タイプA 10GBプラン 2,764円
音声通話付き 756円
合計 7,868円
下取り 21,600円
一部キャリアと同条件じゃないところがあります。こちらはSIMにタイプAとDがあるのですが、安い方(タイプA)として計算しています。ただそもそもiijmioには20GBプランがないので10GB使えるファミリープランで計算。また、カケホのプランは、こちらは3分以内なら無料、キャリアは5分以内は無料です。下取りはiijmio側では行なっていませんが、iPhoneを中古として下取りに出せば20,000円ぐらいにはなると思います。ただ、キャリアの下取りは電源さえつけばOK、下取り業者は状態によって変動するのでなんとも言えないところがあります。ただ普通に2年間使ったスマホは20,000円にもならないと思います…。あとスマートフォンの分割はAppleStoreの「24分割の手数料無料キャンペーン」を使ったものとしています。
キャリアと公平に、下取り21,000円を24分割すると900円。実質7,868円-900円で6,968円。
結果的に考えればキャリアの方が2,000円近く安いですね。しかも、格安SIMの方がデータ容量少ない、カケホの条件悪いと、キャリアの方がサービスいいはずなのですが…

施策の問題が大きすぎる

キャリアの方が安い。…で済ませるわけにもいかないですよね。だって施策の60,000円を含んでおいて平等な条件とは言えないです。60,000円の施策がないと2,500円(=60,000/24)高くなるので結果キャリアの方が高くつきます(データプランが違うからやはり平等な条件ではないが)。
キャリアのダメなところは、ショップ・時期・運によって月額料金が大きく左右されるところです。そのためにシンプルな料金プランの格安SIMを選ぶ方が多いのです。

今の状態によってどちらが安いのか変わる

先に結論から言いますと、持込契約は格安SIM、iPhoneならキャリア、その他は状況次第です。
今回の比較にはiPhone7 128GBを使いました。キャリアはやけにiPhoneを猛プッシュしていますので、iPhoneに対して非常に良い条件を出しています。そもそも格安SIMを使うような人が90,000円もするスマホを買うのかという…。
すでに端末を持っているなら100%と言ってもいいほど格安sIMの方が安いです。Android等のiPhoneではないスマホはキャリアのサポートの額によって変わるので必ずしもキャリアが安いとも格安SIMの方が安いとも言えないです。

つまり私が言いたいのは…

格安SIMを使っている方でやたら格安SIM信者な方がいます。(私の周りにもちらほら)
「格安SIMは安い!メリット多い!キャリアは高すぎる。守銭奴だ!」なんて言って頭空っぽで叩く人がいますが、正直、キャリアの方がスピードは速い。サポートもいい(私はサポート全然使わないが)とメリットはいくつかあります。
確かにキャリアが悪徳商法みたいな、高齢者に高額なプランを押し付けてるという記事をよく見かけますが、結局は「無知は罪」という言葉のように、知識つけずに行くのが悪いと思います。(これはデジタルディバイドの問題であって社会の問題)

人によってどちらが安いかは変わります。
今の自分の情況を考えて選ぶようにしましょう。お金が有り余っているならキャリア。考えるのが面倒なら格安SIMでもいいんじゃないでしょうか(投げやり)